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日本も子宮頚癌について考える時期に来ています

2020.06.22

日本では、毎年10000人の女性が子宮頚癌で子宮を失っています。また、毎年20~39歳の女性の約3000人が子宮頸癌で亡くなっています。更に、毎年3000人の女性が円錐切除術を受け、早産や流産などの産科合併症が発症する身体になります。これが、日本の子宮頚癌にまつわる現状です。
全世界的には、WHOが2018年に罹患率4(10万人対4人)未満で子宮頚癌撲滅目指す宣言をし、米国、フインランド、英国、カナダは、2050年代にまでに罹患率4にまで低下すると予測されています。さらに、オーストラリアでは、2028年までに罹患率4に到達し、2066年には罹患率1未満になり世界で最初に子宮頚癌を克服する国になる事が予測されています。
現在、多くの先進国では、子宮頚癌ワクチンの接種率は80%を超え子宮頚癌の撲滅に向かっています。日本でも、2010年から子宮頚癌ワクチンの公費助成が始まり、2013年4月から定期予防接種が開始されました。しかし、子宮頸癌ワクチンの接種後に発生した、疼痛や神経症状などが多数発症したとの報道がなされ、厚労省は同年6月より積極的なワクチン接種を控えるのと通達を出しました。もともと日本でも70%のワクチン接種(接種対象者)がありましたが、それ以降、約7年を経過して現在はワクチン接種率0.3%となっています。
以前、マスコミ報道されたワクチン接種後の合併症とされている症状については、現在、子宮頚癌ワクチンの接種後や日本人だけに特化するものでは無いと考えられています。世界では、これらの症状は、さまざまな原因で発症する体位性頻脈症候群(POTS)、自律神経障害と診断され対応されています。
子宮頚癌ワクチンは、2価又は4価ワクチンは約140か国で、また9価ワクチンは77か国で採用されています。2価や4価ワクチンの接種で約7割、9価ワクチンの使用で約9割の子宮頚癌が予防されます(日本でも9価ワクチンが採用された場合、年間2100人が救われ、7000人の子宮が残る計算)。
現在でも本邦では、小学6年生から高校1年生までを対象に、2価又は4価ワクチンの公費(無料)接種が継続されています。また、近いうちに本邦でも9価ワクチンの採用がされる様です。